建築杭基礎の設計計算 Ver.11
サポートトピックス・CAD/UC-1 シリーズ
今回は、杭基礎の設計においてお問い合わせをいただくことの多い「杭体の塑性化(断面変化位置)照査」について解説いたします。
本照査は「杭基礎設計便覧(令和2年9月)」P.343~P.344に記載の下記の記述に対応したものです。
「杭体の発生曲げモーメントの深度方向の分布によっては、永続作用支配状況及び変動作用支配状況における設計において、5.1.6(2)に基づいて決定された杭体の断面変化位置で杭体に塑性化が生じることがある。
このような場合には、レベル2地震動を考慮する設計状況において基礎の塑性化を期待しない設計を行うか否かに関わらず、杭体の断面変化位置において杭体が塑性化しないように杭体の曲げモーメントの深度方向の分布に応じて断面変化位置を設定する必要がある」。

杭体の塑性化(断面変化位置)照査は、断面変化位置に以下の杭体状態が発生していないことをチェックしています。
- コンクリート杭系の場合、塑性化(3:My≦M<Mu、4:Mu=M)
My:降伏モーメント、Mu:終局モーメント - 鋼管杭系の場合、塑性化(3:My≦M<Mp、4:Mp=M)
My:降伏モーメント、Mp:全塑性モーメント
下図は、「液状化無視・地震動タイプⅠ・水位無視」Y方向ケースで①杭および②杭の杭タイプの結果において、断面変化位置3 mの深さで、塑性化が発生した状態を示しています。

塑性化の確認方法①
例えば計算書「偶発作用」-「液状化無視・地震動タイプⅠ・水位無視」橋軸方向(降伏時)杭地中部変位、断面力の項で、断面変化位置の深さで杭体状態が塑性化(3もしくは4)になっている場合は、塑性化判定でNGとなります。

塑性化の確認方法②
結果確認「詳細表示」-「断面力図/地盤反力図」画面では、曲げモーメント分布を赤線で、降伏モーメント分布を青点線、終局モーメント(全塑性モーメント)分布を薄紫点線で描画します。
青点線や薄紫点線と発生曲げモーメント分布が重なる場合は、塑性化判定でNGと判断します。
