前回は形状のコピーで、コピーする形状に設定済みの条件をあわせてコピーすることができ、更に条件のセット番号も変更できることを説明いたしました。ただし、条件によっては、形状と一緒にコピー対応できない注意が必要なパターンがあるため、今回それを説明いたします。
対称面コピーについて
対称面コピーはコピー元の形状と平面を指定することで、平面の面対称位置に形状をコピーする機能です。この対称面コピーで一部の荷重条件(辺荷重、面荷重)をあわせてコピーすると、下図の例のように荷重が対称にならない場合があります。

このような現象が起きるのは、対称面コピーでは選択形状を面対称になるようにコピーしますが、個々の要素の構成節点回りを、コピー元と同じになるようにコピーするためです。
構成節点回りが変わると、特に2次元板要素では法線方向が逆向きになり、板の表裏(要素座標系のu軸)が逆になってしまいます。

板要素の表裏が揃っていないと正しい解析結果を得ることができません(板の表裏については本誌136号を参照してください)。一方、辺や面にかける荷重は要素の辺番号、面番号に対して設定されます。辺番号、面番号は構成節点回りで決まります。

そのため、辺荷重、面荷重は想定していた対称位置にならない場合があるのです。
なお、コピー対象が梁要素および軸対称シェル要素の場合は、コピー時に部材座標系を決める2軸をコピー元と同じにするか対称にするかを指定できます。これにより、部材軸を基準に載荷した梁荷重は対称面コピーが可能です。

対称面コピー後の辺荷重、面荷重の修正
前述したように辺荷重、面荷重を対称面コピーであわせてコピーすると、設定位置が意図しない箇所になることがあります。これについての対策方法を3つ紹介します。
●形状のみのコピー後に条件を設定する
コピーのオプションを使用せずに形状のみをコピーし、新たに生成した形状に対して、[条件]-[要素荷重]-[辺・面載荷]で辺荷重、面荷重を設定します([条件]-[要素荷重]-[辺・面載荷]の場合、辺・面を直接指定するため辺番号、面番号を意識せずに済みます)。
●コピー後の条件定義を修正する
前回に紹介した条件コピーのセット番号変更機能を使用し、コピー元とは別番号の辺荷重、面荷重を生成します。その後、新たに生成した辺荷重、面荷重の対象とする辺番号、面番号を修正します。

●コピー後の形状の構成節点を修正する
条件をあわせてコピーした後に、コピーで生成した形状に対して、[変更]-[節点構成]-[基準位置]機能を使用して構成節点を修正します。Ver.15では3次元要素の面・辺を一括して修正できる機能が追加されています。
