Vol.26 GOOD MOVIE HUNTING
地球を離れ、まだ見ぬ宇宙のどこかで人類が生活を営む。日本でも宇宙産業は未来の成長分野に位置づけられ、今後の事業拡大が期待されています。いずれ来ると思っていた未来がすぐそこに。今からでも十分間に合うはず。宇宙に順応ができるよう、準備しようではありませんか!
宇宙映画の革命児
「2001年宇宙の旅」
宇宙映画を語る時に、絶対に外すことのできない映画でしょう。1968年制作でCGも何もない時代、あまりにもリアルな宇宙船と無重力表現、そしてAIを連想させる対話型コンピュータの存在。今でこそ現実味を帯びた表現ですが、この時代に映像化することがいかに困難か。
月のクレーターから謎の石碑が見つかり、博士が調査に向かうというストーリー。当時の科学的知見と撮影技法を積極的に取り入れながらも、クラシック音楽を組み合わせて新旧文化が混在した構造になっています。特に原始時代を思わせる時代設定の中、猿人が謎物に触った瞬間、月に行けるまで進化した人類に急成長するシーンはあまりにも有名です。
公開から60年近くたった今でもデジタルリマスター&IMAXでの公開も行われ、未だなお進化を続ける宇宙映画の金字塔です。何度見ても新しい発見と驚きに満ち溢れています。
1968年制作 アメリカ映画 上映時間:140分 配給:ワーナー・ブラザース映画 監督:スタンリー・キューブリック 出演:ケア・デュリアほか
人類滅亡の危機に集結した門外漢
「アルマゲドン」
超巨大な小惑星が地球に接近し、18日後に地球衝突が避けられないと予測された。人類滅亡の機器を救うべく、NASAが集めたのは宇宙に関しては全くの門外漢。石油採掘のプロである主人公に声が掛かり、迫りくる小惑星の中に爆弾を埋め込められるよう掘削してほしいと依頼があり、前代未聞のプロジェクトが始まったのでした。
エアロ・スミスの名曲と著名なハリウッドスターで固められた商業映画でありながらも、これから宇宙産業に参入するにあたり大きな示唆を与える作品だと思います。宇宙の専門家はごくわずか。多様な業種が混ざり合い、共創することで大きな成果を上げられるのでしょう。誰もが不可能と言われたミッションに挑戦し、地球の危機に挑む姿は涙なしでは見られません。
余談ですが、研修でロサンゼルスに行った時に、NASAに勤務されている方に話を聞く機会がありました。宇宙に興味を持ったきっかけになったのが本作「アルマゲドン」でした。これからも多くの人を魅了し、宇宙に関わる仕事に就く人を増やす作品になっていくでしょう。
1998年制作 アメリカ映画 上映時間:150分
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ 監督:マイケル・ベイ
出演:ブルース・ウィリス、ベン・アフレックほか
難解な宇宙理論を愛で包む
「インターステラー」
監督はアカデミー作品賞を獲得したクリストファー・ノーラン。異常気象で作物が採れず、飢饉に苦しむ地球を救うべく元宇宙飛行士のエンジニアが招集された。土星付近に発生したワームホールを通り抜け、新惑星へ人類を移住するよう計画していましたが、思いがけない事件が起こります。
量子力学や相対性理論など、一般には複雑な理論が描かれていますが、根底としては人間愛の物語で非常に分かりやすい作品です。むしろ難解だからこそ結末が最後まで読みづらく、あっと驚くラストに興奮した方も多いのではないでしょうか。かくいう私も最初は全く理解できませんでしたが、IMAXの圧倒的な映像体験と物語の面白さで、何回も劇場に足を運びました。
ワームホールで時空間をくぐり抜けた時差の影響で、地球に残した家族と年齢差が詰まっていく。自身の年齢を追い越した娘に対して、主人公はどんな方法で存在を伝えようとするのか。必見の内容です。
2014年制作 アメリカ映画 上映時間:169分
配給:ワーナー・ブラザース映画 監督:クリストファー・ノーラン
出演:マシュー・マコノヒーほか
火星で1人サバイバル!
「オデッセイ」
火星での現地調査に勤しむ、植物学専門の宇宙飛行士。ある日仲間とはぐれ、1人だけ火星に取り残されてしまう。救出隊の到着は数年先。手元には僅かな食料と探査機、そしてディスコミュージックが入ったカセットテープ…。
最初は絶望に打ちひしがれる主人公でしたが、植物学の知識を活かして家庭菜園ならぬ基地菜園の才能に目覚め、火星でのサバイバルに本格着手します。
宇宙飛行士に抜擢され火星に行ける時点で、主人公のスペックが高いのは百も承知ですが、今作での学びは人間力とは何か、という点。
地球との通信が途絶えた中、頼れるのは自分ひとり。今まで培ってきた経験と技術を活かして、科学に裏打ちされた調査、実践能力。結果がどうであれ自分を肯定する能力の高さ。常にユーモアを忘れず、疲れた時は探査機に乗りながらディスコミュージックで踊り狂う。人間に最も必要なのは科学とユーモアなのかもしれません。
2015年制作 アメリカ映画 上映時間:142分
配給:20世紀スタジオ映画 監督:リドリー・スコット
出演:マット・デイモンほか
少年少女と宇宙との出会い
「EARTH TO ECHO アース・トゥ・エコー」
友情や冒険の大切さを描いた心温まるSF映画です。物語は、田舎町に住む3人の少年が主人公。町で起こる奇妙な出来事を解明するために、隠された宇宙通信を追いかけます。突然、友だちが引っ越すことになり、思い出を残すために最後の冒険を始める印象的な幕開けから、彼らの絆が試されます。
少年たちは、エイリアンのような生命体「ティーボ」と出会い、彼を地球から救おうと奮闘します。スマートフォンを駆使した撮影スタイルで、現代の子供たちの視点を取り入れ、リアルさを感じさせます。また、友情や信頼の重要性が、シンプルながらも力強いメッセージとして伝わってきます。いわゆるジュブナイル(少年少女の意)かつSF作品で、まさしく未知との遭遇。地球が舞台になりますが、子供視点で宇宙人とのコミュニケーションを描き、宇宙船を修理するシーンは、かつて子供自分に抱いた宇宙への好奇心を刺激する内容です。
2014年制作 アメリカ映画 上映時間:92分 配給:松竹
監督:デイブ・グリーン 出演:テオ・ハームほか
